ハモンセラーノとプロシュートの違いとは?+美味しい食べ方とオススメの生ハム
生ハム選びの際にラベルを見るとJamón Serrano(ハモンセラーノ)と書いてあったり、prosciutto (プロシュート)と書いてあったり、どう違うのかを迷う事はありませんか?
実際あまり気にせず買う場合もあると思いますが、その違いを知る事で、大まかな味と食感の違いが想定できるため、とても便利です。そこで今回はハモンセラーノとプロシュートの違いと美味しい食べ方をご紹介します。最後にはオススメの生ハムもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
イタリアの生ハムと言えば、プロシュート!ハモンセラーノはスペインのハムですよね!
産地以外にも、製法が違うから味わいも違うんだよ。
目次(クリックするとジャンプします)
ハモンセラーノとプロシュートの違い1:産地
Jamón Serrano(ハモンセラーノ)はスペイン産の豚もも肉で作られたハムの総称です。スペイン語でハモンとはハム、特に熟成したものをいい、セラーノは「山の」という意味です。つまり「山のハム」という名称になりますが、その名の通りスペインのなかでも、山岳地域でさかんに作られていることからこの名前が付けられたといわれています。
スペインは元々、世界一の生ハム生産量を誇る国ですが、その生産量の9割ほどをハモンセラーノが占めています。
なお、ハモンセラーノのおもな産地であるスペインの山沿いでも、特にトレベレスとテルエルで作られたものは「ハモン・デ・テルエル」「ハモン・デ・トレベレス」と呼ばれ、ハモンセラーノのなかでも一級品とされています。
一方のProsciutto(プロシュート)はイタリア産の豚もも肉で作られたハムの総称です。イタリア語で「プロシュガーレ(乾燥させる)」という言葉が語源となっていて、加熱していない生ハムを「プロシュート・クルード」と呼び、加熱したハムを「プロシュート・コット」と呼んで区別しています。
ハモンセラーノとイタリア・パルマ産の「プロシュート・ディ・パルマ」は、中国の「金華火腿(きんかかたい・金華ハム)」とともに、世界三大生ハムとして称されています。
ハモンセラーノとプロシュートの違い2:製法
ハモンセラーノもプロシュートも、豚のもも肉を塩漬けにし、つるして乾燥(熟成)させたものですが、製法が異なります。スペインのハモンセラーノは皮の一部をはいでから塩漬けした後、乾燥・熟成する一方で、イタリアのプロシュートは、皮を残したまま塩漬けした後、乾燥・熟成しています。
ハモンセラーノとプロシュートの違い3:味
先に述べた通り、ハモンセラーノは皮をはいでから塩漬けするため、プロシュートと比べてしっかりとした塩味が付いています。また、ハモンセラーノはこの製法を用いることで肉の水分が早く抜けるため、肉の味が凝縮されてコクのある味わいになり、プロシュートよりやや硬い食感で食べ応えがある点も特徴的です。この良さを最大限に引き出すため、スペインのハモンセラーノは大きなナイフでそぎ落とすように切ります。
一方でイタリアのプロシュートは香り高くフワッとした食感に仕上がり、香り高く、ほのかな塩味が感じられます。この特徴を活かすためにプロシュートは機械のスライサーを用いて非常に薄く切られることが多く、繊細な味が楽しめるのが特徴です。
一般的なな生ハムとプロシュートの違いは、以下の記事にまとめましたので参考にしてください!
ハモン イベリコとは
ハモンセラーノとハモンイベリコは、どちらも同じスペイン産の生ハムですが、ハモンセラーノはおもに白豚の後ろ脚を使用していますが、ハモンイベリコはイベリコ豚の後ろ脚を使用します。ハモンセラーノの原料になる白豚は、基本的に豚舎で育てられる豚ですが、イベリコ豚はおもに放牧されて育ちますです。またイベリコ豚はドングリをエサとすることも多いため、肉自体に濃厚なコクと甘みがある点が特徴です。
なおハモンセラーノとハモンイベリコでは原料となる豚に違いがあるため、スペインでは種別が判別しやすいように蹄が付いたままの状態のブロック(原木)が流通しています。
美味しい食べ方
ハモンセラーノやプロシュートは旨味がポイントですから、そのままスライスして食べたり、サラダに乗せて食べるのがオススメです。塩味が効いているため赤ワインやチーズ、パンなどと合わせるとさらに美味しくいただけます。
ハモンセラーノを食べる際には、冷えたままではなく常温に戻してから食べると、脂が溶けやすくなり味や香りを口の中でしっかりと感じられます。そうすることで、ハムの脂身の部分が柔らかくとろっとろになり、口の中に入れたときにとろける食感を楽しむことができます。ハムの脂身が少し溶けてキラキラ輝いてきたら食べごろのサインです。
オススメの生ハム
プロシュートやハモンセラーノの『生ハム』は産地だけでなく熟成年数で味わいが多く違うのがポイントです。熟成が長いほど、深い旨味と香りが出てきて、普段スーパーなどで見かける『生ハム』との味わいに大きな差が出てきます。
ここでは、オススメのプロシュート(イタリア)と、ハモンセラーノ(スペイン)をそれぞれご紹介します。
コスパ最高のスペインのハモンセラーノは、PRIMEの18か月がオススメ!
イタリアのプロシュートと言えば、なんと言ってもサンダニエーレ地方です!
(※アフリカ豚熱の影響により、イタリア生ハムの日本への輸入は一時停止中)
まとめ
いかがでしたか?同じ生ハムでも産地が違えば製法も違い、味わいにも大きく違いが出ます。この記事を参考にして。お気に入りの生ハム選びの参考にしてみてください!
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