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バルサミコ酢の本物と偽物とは?【見分け方3つ+オススメのバルサミコ】

バルサミコ酢の名称で販売されているお酢は世界中に流通していますが、伝統的な製法(※後述のDOP製法)で作られているバルサミコ酢は、現在流通しているバルサミコ酢の0.01%とも言われています。
日本でも伝統的製法で作られたバルサミコ酢を口にした事がある方はとても少ないと思いますが、実はイタリア人でもほんの一握りの方でしか口にしていない程です。
そこで今回は、伝統的な製法のバルサミコとは何か?を説明した上で、いわゆる『本物』のバルサミコと偽物の見分け方をご紹介します。最後にはオススメのバルサミコ酢もピックアップしますので、ぜひ最後まで読んでください。

伝統的な製法で作られたバルサミコ酢には『DOP』という名称がついています。イタリア語では、“Denominazione di Origine Protetta”、英語だと“Protected Designation of Origin”と記載される、生産地認定と保護の認証を指します。

DOPとIGPの違いはコチラの記事を参考にしてください!


DOP認定が付いたバルサミコ酢は正真正銘、生まれも育ちもイタリア産の生粋バルサミコ酢という意味で、次の2つの地域のどちらかで作られています。

・ Modena(モデナ)

・Reggio Emilia(エミリア地方)

このDOP認証をもらうためには、製造工程の最初から最後まで、すべて協会から派遣された検査官に監督され、承認されなければなりません。また原料になるブドウの種類も、“Trebbiano(トレッビアーノ)”という原産地が登録済みの品種に限られています。

伝統的な製法では、葡萄のしぼり汁であるモスト(mosto)に熱を加えて煮詰め、酢酸菌をスターターにして木の樽で何年もかけて発酵熟成させていくのですが、DOP認証を得るためには、最低12年の熟成期間を必要とします。その間、オーク、桜、桑、栗など、素材とサイズが異なる複数種類の樽にそれぞれ、毎年蒸発して現象した分量を充填していきます。この工程を経る事で、バルサミコ酢特有の濃厚で複雑な風味が形成されるのです。

DOPバルサミコ酢のさらなる魅力については、コチラの記事もご覧ください!

それでは、本題の『本物』ですが、本物であるためには、DOP認証かIGP認証のマークがあることが第一条件です。伝統的モデナのバルサミコ酢である、上記のDOPの場合、品質は比較的統一されていますが、IGPは各生産者によって、または、商品のコンセプトに合わせて、品質に大きな開きがありますので、注意が必要です。またDOPもIGPもついていないバルサミコ酢は偽物(本場の認証を得ていないという意味で)の可能性が高いです。

イタリアのバルサミコ酢は世界中で人気なため、DOP認定の高級品よりも、もう少し手に入れやすくするためにEUが2009年に認証を始めたのが、IGP認証です。
DOP認定のバルサミコ酢を作るには最低でも12年以上かかるわけですから、当然値段も高くなりますし。生産者も消費者も、そんなに待っていられません。そこで、DOPのトラディショナル・バルサミコ酢には届かないけれども、品質的にはほぼトラディショナルに近く、値段的には最も手が届きやすいのがIGP認定のバルサミコ酢です!!

今現在で、『本物』と呼べるバルサミコ酢にはIGP認定のバルサミコ酢も入ると考えて問題はありません。

・Aceto Balsamico di Modena IGPとは

IGPとは、英語で、“Protected Geographical Indication”となり、モデナ産の トレッビアーノ種だけでなく、ランブルスコ種、アルバナ種、フォルタナ種といった多くの品種の葡萄を使う事が認められており、DOP認定のバルサミコ酢と比べて規制はかなり緩やかなので、値段も様々になります。

この銘柄と同等の種類に、“Consorzio di Balsamico Condimento”の押印がある物や、他にも様々な名前のものがありますが、価格帯の幅も広く、中身はピンキリです。

例えば、、、
「モデナのバルサミコ酢IGP」の原料は、モストと10年以上熟成させたワインビネガーと定められていますが、その配合率の幅は広く、モストは最低20%、ワインビネガーは10%以上配合すること、と定められています。つまり、ワインビネガーが80%の「モデナのバルサミコ酢IGP」も存在してしまうということ。さらに、「しっかり熟成させた感」を演出するカラメル色素も2%まで配合が許されています。

つまり、モデナのバルサミコ酢は、IGPに認定されていることに加えて、誠実な生産者の商品をえらぶこともとても大切です。

IGPの規定により6ヶ月〜3年地域特有の寒暖差がある製造所で熟成させて、最後は、10年以上熟成させたワインビネガーを調合しますが、それぞれの生産者によって異なる3つの要素があります。

1.モスト(煮汁)の煮詰め具合
2.モストの熟成期間
3.ワインビネガーの調合分量(パーセント)

ここまで細かく情報公開をしている生産者は無いと思いますから、食べ比べてみて、『ファン』になれる生産者を見つけるのが一番ですね!

モデナのバルサミコ酢は1000年以上の歴史がありながら、その希少性が故にイタリア中にその存在が知られるようになったのは1900年ごろからと言われています。バルサミコ酢への注目度が急上昇しているのに、生産される量は需要に対して圧倒的に少ないので、当時のバルサミコ酢は「幻の食材」でした。貴重すぎて手に入らないという理由で、ついには「ニセモノのバルサミコ酢」が世界中に出回ることにもなり・・・

そもそも、「バルサミコ(Balsamico)」はイタリア語で「香りがいい」という意味をもつ一般的な単語で、つまり「バルサミコ酢」とは、ざっくりと「いい香りがする酢」という意味です。ということは、DOPやIGPに規定ができる以前には。世界中のどこでも、誰でも、カラメルで色をつけたただの酢を「バルサミコ酢」と呼んで製造、販売することができたわけです。

そこで、伝統的な製造方法に敬意を払い、製造コストを抑えながら、おいしいバルサミコ酢をつくる方法への模索が始まりました。モデナのバルサミコ酢の生産業者がそれぞれに研究を進め、1950年ごろになると「伝統的な製法のバルサミコ酢」とは別に、時間と手間を省いた一般消費用のバルサミコ酢の製法が確立されはじめて、「伝統的でないけれど、ニセモノでもないモデナのバルサミコ酢」が市場に並ぶようになりまりました。ただ、これらのバルサミコ酢は、各々の生産業者が、試行錯誤しながら生み出したオリジナルの製法で好きなようにつくっていたため、品質も味も「バラバラ」でした。

そんなとき、目指したのが「IGP」の獲得。IGPはイタリア語で「Indicazione Geografica Protetta」、ヨーロッパ各地の重要な特産物を保護するためにEUが定める規格です。モデナのバルサミコ酢生産者たちは「モデナのバルサミコ酢」という名前の商品がおいしかったり、おいしくなかったりすることは、モデナのバルサミコ酢全体にとってよくない!と考えたのです。

何年にもわたってモデナの生産者たちは研究を続け、ついに2009年、バルサミコ酢としての品質と独特の風味を保証しするための細かなルールが確定し、新しい製法のバルサミコ酢が「IGP」として認定されました。

こうしてモデナには、「本物のバルサミコ酢」が、DOP認定(伝統的な製法で高額)とIGP認定(製法は緩和されているために安価)の2種類存在することになったのです。

本物と見分け方のポイントは、以下の3つです!

1、「DOP」や「IGP」などの認証マークを確認することが必須
2、IGP認定のバルサミコ酢に関しては品質のバラつきがあるため原材料がぶどう果汁とワインビネガーのみかを確認
3、DOP認定のバルサミコ酢に関しては、ぶどう果汁以外の成分が入っていないかを確認。

なお偽物のバルサミコは、規定以上にワインビネガーを混ぜたり、場合によっては色艶を増すためにカラメル色素を加えたりすることもあります。またIGP認定がついたバルサミコ酢で裏面ラベルの成分表にワインビネガーが先頭に記載されているのは、モストがワインビネガーよりも少ない証拠ですが、だからと言って偽物というわけではなく、酸味がつよいためサラダやソースなどに使いやすい『本物』のバルサミコ酢です。

バルサミコ酢の選び方は、コチラの記事もご覧ください!

本物とされるバルサミコ酢ですが、お値段はピンキリです。DOP認証を受けるには最低12年の熟成が必要なわけですから、ワインにできるクオリティーのぶどう果汁が、熟成によってとても少なくなるし手間もかかるので当然高価になります。100mlで1万円~2万円くらいはします。DOP認定レベルのバルサミコ酢は、芳香で甘味が強い味に。私は、酢と言うよりベリー系のソースのように感じます。

分かりにくいのは、このほかのIGP認定のバルサミコ酢です。IGP認定のバルサミコ酢は、実に色々な作り方をされてます。
安価にするためワインビネガーにカラメルや香料を加えて甘くして味を似せたりしています。美味しければ良いと思いますが、問題は添加剤。質の悪いぶどう果汁の防腐剤として使用される二酸化硫黄が、その一例です。そのためバルサミコ酢の輸入に際しては、二酸化硫黄の自主検査を検疫所から言われています。

よく「IGP認証を受けています。」というのがありますが、私の感想では、オリーブオイルも含めてIGPは原材料の産地と製品の生産地まで保証するもので、美味しさまで保証するものではない。と思います。

高ければ美味しいという訳ではないですが、あまり安価なもの避けるといいでしょう。例えば250mlで1,000円以下の品は、原材料や物流をよくチェックすることをオススメします。

編集長オススメのバルサミコ酢を紹介します!

primeshop.jp編集部オススメのバルサミコ酢は、フォンドモンテベロのオーガニックIGPバルサミコ酢です。ワインビネガーが多いと酸味が強くなり、モスト汁が多いと甘みが強くなりますが、このバルサミコ酢は中間的で、使いやすいです!サラダにかけても。肉料理にかけても成立する美味しさです。

いかがでしたか?そもそもバルサミコ酢は『知る人ぞ知る』秘伝のお酢でしたので、歴史的に製法も様々でしたが、近年になりDOPやIGPが企画を作ってくれたおかげで、大まかには『本物』が見分けられるようになっています。この記事を参考にして、信頼できるメーカーを見つけるのと同様に、実物を試してみて、お気に入りのバルサミコ酢を見つけて頂けたら幸いです。

製法や熟成年数は、あくまで目安!好きな味を見つけて欲しいニャ。


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