オススメ!バルサミコ酢の選び方3選【熟成年数、品種、樽の素材】
バルサミコと一口に言っても、酸味が強くてサラサラの液体状のものから、甘みが強くてトロッとした形状のものまで様々あります。そして、価格差も数千円のものから十万円を越えるものまで!
そこで今回は、バルサミコ酢の違いと選び方を熟成年数、葡萄の品種、使われる樽の材質の違いから解説します。
確かに、ビックリするくらい高価なバルサミコも見かけますよね!
一般的に、熟成年数の長いものほど、高価になるんだよ!
目次(クリックするとジャンプします)
1.素材と風味で選ぶ

バルサミコ酢の製造において、樽の素材は非常に重要です。伝統的な製法では熟成の段階で樽の材質が毎年変更されます。例えば、【オーク(ナラの木材)→クリの木材→サクラの木材→トネリコの木材→クワの木材】のような順番で、異なる材質でできた樽に移し替えながら熟成させます。各製造者によって企業秘密の部分はありますが、酢の醸造中に微細な酸素透過が行われる素材が好んで使われています。
代表的な樽の素材と特徴は、以下の通りです。
1. オーク(樫)樽: オーク樽はバルサミコ酢にバニラを思わせる独特の風味を与えます。 2. チェリー(桜)樽: チェリーの木材は、バルサミコ酢に特有の甘い香りと風味を与えす。 3. ケヤキ樽: ケヤキは酢との相性が良く、バルサミコ酢にまろやかな風味をもたらすとされています。 4. 栗の木樽: タンニンが豊富な素材により、乾いたような渋みが味わえます。 |
上記のように、木材の特性はバルサミコに特有の風味を加えるだけでなく、酸素の透過を調整する役割を果たしています。また、バルサミコ酢の製造過程では、新しい樽と古い樽を組み合わせることが一般的です。
古い樽にはバルサミコ酢が以前に入っていたため、その中で微生物の働きによって複雑な風味が形成されると考えられています。同じイタリアのお酢でも、『ワインビネガー』とは製造過程が全く違うため、風味と質感が大いに違います。
参考までに、バルサミコとワインビネガーの違いの詳細リンクを紹介します。
なお、街中のスーパーで見かけるバルサミコは、合成素材の樽をはじめとして、さまざまな素材の代用品が使用されることもあります。これらの製品では、伝統的なバルサミコ酢の風味や品質を再現するためにさまざまな工夫が行われていますが、本物のバルサミコの味とは雲泥の差が有ります。
2.熟成の長さで選ぶ

バルサミコ酢の熟成年数は、品質や風味に大きな影響を与えます。一般的に、バルサミコ酢の熟成は長期間にわたって行われ、サラッとしていて酸っぱい3~5年熟成のものから、トロっとして甘さが増す10~20年熟成や、長いものでは100年熟成バルサミコまであります。熟成期間が長期になればなるほど、コクと甘みが増して味わいがまろやかになり、価値も高くなります。以下に、一般的な熟成年数の目安とそれに伴う特徴を説明します。
1. トラディショナルバルサミコ(トラディッショナーレ)DOP : 伝統的なバルサミコ酢は、モデナもしくはレッジョ・エミリアの地域で製造されるものを指します。この種類のバルサミコ酢は最低12年から25年以上の熟成期間を要します。長期熟成タイプのストラヴェッキオは25年以上の熟成が義務付けられており、トラディツィオナーレ ストラヴェッキオと呼ばれ、大変重宝されています!特に100年以上の熟成は大変貴重で、イタリアでは嫁入り道具に成るほどす。 2. モデナバルサミコ(アチェート・バルサミコ・ディ・モデナ): モデナバルサミコは、伝統的なバルサミコ酢の製法に基づいているものの、60日以上の比較的に短期熟成です。3年~12年の長期熟成タイプはインヴェッキアートと呼ばれます。短い熟成期間でも、バルサミコ酢の風味と品質を楽しむことができます。また、IGP認定のバルサミコ酢には葡萄の煮汁に加えてワインビネガーが混ぜることが許されており、その配合によってトロミ(濃度)が大きく変わります。 3. コンディメントバルサミコ : Condimentとは直訳すると『調味料』という意味です。コンディメントに分類されるバルサミコには熟成期間の規定がなく、熟成期間が1年未満のものを指します。バルサミコの風味を持った『葡萄原料のソース』という感覚で、比較的軽い風味と酸味を持つものから、サバ(SABA)のように甘みが強くてデザートに使われるものまであります。なお、コンディメントバルサミコはスーパーなどの市販品として広く利用されており、さまざまな料理に使われています。 |

ローマ時代から伝わるコンディメントのサーバは、バルサミコ酢の原型です!
このように熟成年数はバルサミコ酢の品質や風味を一部示す目安となりますが、それだけで判断するのではなく、製造過程やブドウの品種なども重要な要素です。実際に試してみて、いくつかの種類を個々の好みや使用目的に応じて、異なる熟成年数のバルサミコ酢を選ぶことをオススメします。
バルサミコ酢が高価な理由は、コチラの投稿も参考にしてください!
3. 使用される葡萄の品種で選ぶ



以下に、バルサミコ酢の製造に使用される主なブドウ品種をいくつか挙げます。
1. ランブルスコ種
ランブルスコ種は、イタリアの「食の都」エミリア・ロマーニャ州で採れる土着品種で、最も一般的に使用されるバルサミコ酢用の黒葡萄の品種です。適度な酸味があり、渋みが少なくジューシーで果実味のある特徴的な風味を持っています。複数の亜種があり19世紀末には56種類のランブルスコ品種がありました。そのうちの約半分を白ブドウが占めていましたが、現在の主力は6種類程度の黒ブドウ品種です。
2. トレッビアーノ種
トレッビアーノは、イタリア原産とされる白ブドウの品種で、広く栽培されており、世界で2番目に多く栽培されている主要なブドウ品種です。白ワイン用にも栽培されるイタリアの葡萄品種で、バルサミコ酢の製造にも使用されます。トレッビアーノは酸味と甘みのバランスが良く、フルーティーな香りを持っています。
トレッビアーノ種だけで作る白いバルサミコ酢を、ホワイトバルサミコ酢と言います!
大量生産のバルサミコ酢の製造においては、これらのブドウ品種を単独で使用することは少なく、複数の品種をブレンドして作ることが一般的です。風味や特性をバランス良く引き出し、独特のバルサミコ酢の風味を生み出すために、製造者は品種の組み合わせに工夫を凝らしています。また、葡萄をあちこちの地域で買い集め、モデナで作る会社も存在するので、注意が必要です。
モデナ産であるAceto Balsamico di Modenaと言っても、原材料のブドウも全てモデナ産というものは、IGP認定が付いていますし、葡萄の煮汁だけを長期熟成して作ったもの(ワインビネガーを混ぜていない)には、DOP認定をされてます。
DOPとIGP認定については、コチラの記事をご覧ください。
オススメのバルサミコ

このように、バルサミコは形状と味に多くのバリエーションがあるため、食材によってマリアージュを選ぶのがおススメです。
例えば、肉料理や卵料理にトロトロで甘みの強めな黒バルサミコなら、コチラがオススメです。フォンドモンテベロのFM03は樫の木(オーク)樽での12年熟成によるバニラの様な食欲をそそる香りが顕著に味わえます。
野菜、肉や魚のグリル、チーズやリゾットなど様々な料理に使う場合は、濃度、甘み、酸味のバランスが重要です。
こちらのバルサミコ酢は汎用性が高いため、日常使いにオススメです。
PRIMESHOPではこの他にも沢山のバルサミコを紹介していますので、お探しのタイプなどお気軽にお問い合わせください。
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まとめ

如何だったでしょうか?バルサミコも使ってみると様々な種類があって、コレクションをするときりがないくらいです!バルサミコは賞味期限が大変長く、製造から10年以上は持ちます。実際、30年、100年と熟成するような調味料でので、いくつかのタイプを試してみることをオススメします。
僕も沢山の種類を使い分けています!
イタリアの調味料はボトルデザインも見栄えが良いものが多いので、テーブルの脇に置いておいて、料理の最後に味を変えたい時など、使いたい気分で使用するのも良いと思います。
そんなに長持ちするなんて、昔の人の知恵は凄いにゃー。
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