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オリーブオイルの酸度とは?酸度が低いオイルを買うべき理由3つ+おすすめの選び方

オリーブオイルを選ぶ際に、時々耳にする酸度という言葉。正確な意味をご存じでしょうか!?
今回は、オイルの酸化とは何か?そしてオリーブオイルの酸度が重要な理由と、どのように見分けるかをピックアップします!

高級なオイルを選ぶ際に、酸度の表記をよく見かけますね

オリーブオイルを選ぶ際に、酸度はとても重要な指標なんだよ!

POINT
 オリーブオイルの酸度とは何か?
 オリーブオイルを買うなら酸度が低いものを選ぶべき
 酸度の低いオリーブオイルオイルの見分け方

オリーブオイルの酸度とは

油の『酸化』とは

機械油や古い食用油の匂いを嗅いだ際に、埃っぽいようなべㇳっとしたような匂いを感じたことは有りますか?脂が酸素と触れて時が経過すると、『酸化』が始まります。科学的に言うと、油とはグリセリン1個+脂肪酸3個が結合したものです。この結合状態から脂肪酸が遊離すると、油の酸化始まり、鮮度が低下することで劣化します。

オリーブオイルの『酸度』とは

これに対して『酸度』とはオリーブを実からオイルに加工する際に生じる遊離脂肪酸が含まれる割合を%で表す数値です。この遊離脂肪酸が多いほど、オリーブオイルは酸化しますから、この割合が低いほうが好ましいです。そして、オリーブオイルの中に脂肪酸が何%遊離しているか示す数値が『酸度』と呼ばれます。例えば酸度1%ならば、100gのオイルの中に1gの脂肪酸が遊離されているという意味になります。イタリア語ではこれをAcidi Grassi Liberi(遊離脂肪酸)やAcidataと表します。

高品質なオリーブオイルは、酸度を公開していることが多いです!


なお、オリーブオイルはもともと脂肪酸とグリセリンが結びついた構造をしていますが、実が摘み取られた瞬間から脂肪酸とグリセリンの結合が弱くなっていきます。そして、時の経過とともに結合がなくなった脂肪酸の事を『遊離脂肪酸』と呼びます。
なお、オリーブの実は一度オリーブオイルになってしまえば、適切な環境で保管すれば、その時点からの遊離はほとんど進むことがありません。つまり酸度とは、オリーブオイルの新しさや酸化している度合いではなく、オリーブの実が新鮮なまま絞られたオイルかどうかに関係します。言い換えると、『オリーブの実を摘み取ってから、どれだけ短い時間で、どのように温度を管理し、どれだけ酸素に触れさせないでオイルに精製すること出来るか』が、酸度の低いオイルを作る決め手になります。

それでは、なぜ酸度の低いエクストラバージンオリーブオイルを買う事が好ましいのでしょうか?ここでは酸度が低いオリーブオイルを選ぶべき理由を解説します!

理由1、ギトギト油っぽくなく、さらっとして美味しい

イタリアでは、良質なオリーブオイルをソースのようにして料理にかけます。オリーブオイルとは、本来のオリーブの絞りたてジュースなので、鮮やかな香りと果実感が野菜や肉、パスタに絡まって料理をとても美味しくするのです。一方で、質の悪いオリーブオイルですと、ギトッとして油っこいものですと、とてもではないですが料理にかける気がしないと思います。酸度の低さは、この違いに大きく関わっているのです。

生でそのまま飲むなら、以下の記事を参考にしてください!

理由2、 オレイン酸が良質で、ビタミン類も豊富

オリーブオイルの主成分とも言えるオレイン酸は悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げて、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの疾患を予防する働きや、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進させ便秘を解消する働きでも知られており、これが良質なまま保たれます。また、酸化したオリーブオイルはビタミン類が多く損なわれているとの研究結果が有ります。

理由3、酸化した油は体に悪い

酸化した油からは、有害な物質が発生する可能性が指摘されています。マサチューセッツ大学のエリック・デッカー博士は「油は酸化が進むことで有害物質を発生する可能性がある」と発言しており、これら有害物質は、老化促進、神経障害、心臓病や癌への関連が指摘されています。 

1、 酸度が0.8%以下かどうか
国際オリーブオイルカウンシル(IOOC)によるとエキストラバージンの定義酸度0.8%以下となっており、世界の多くの国々がIOOCに加盟し、その基準によってオリーブオイルを区分けしています。さらに細かく言うと、品質が高い順に【エクストラバージン(酸度0.8以下)】<【バージン(酸度2%以下)】【オーディナリー(酸度3.3%以下)】ランパンテ(酸度3.3%以上)】という分類になります。これからもわかるように、酸度が0.8%以下であるエクストラバージンオイルは飛びぬけて酸化しにくいです。このような酸度表記はメーカ毎に公式発表している場合もあり、たとえ瓶に表記が無くても、メーカーの公式WEBページで発表していることありますので、チェックしてみるのもいいでしょう。

正確に言うと、酸度は毎年若干かわりますので、瓶に記載していない場合が多いです。お店のホームページなどでチェックすることをお勧めします!

2、 手摘み かどうか 
オリーブの収穫と搾油には、非常に多くのステップがありますが、オリーブの実の収穫に長時間かけて放置したり、傷つけて空気に触れていたりすると、酸化が進みます。そこで、オリーブを手摘みしているかどうかも重要です。なお、近年は手摘みと言っても一粒一粒を手で木から捥ぎ取る手法ではなく、主に木を揺す機械を使い、実を傷つけないように丁寧に手で集めていることが多いです。これも、収穫手法は瓶に記載がないことが殆どでが、メーカーや輸入代理店の公式ページで確認できることが多いです。

3、 実の収穫後に放置していないか
 実の収穫後、時間をおいて絞ると酸化が進み、酸度が高くなってしまいます。そこで、どれだけ早くに搾油をしているかも重要なポイントです。これを見極めるひとつのコツは、農園内にフラントイオ(搾油所)がある生産者かどうかです。農園によっては自分の敷地内に搾油所が無いため、オリーブを収穫した後にフラントイオのある農園にわざわざ持ち込む必要があります。この際、長い時間待たされたりすることもありますので、その間にもどんどん酸化は進みます。これに反して、自分の敷地に搾油所があれば、最優先で油を搾れるというわけです。ブランド名で、FRANTOIO(フラントイオ)と書いてあるオリーブは、搾油所も有るという意味ですから、比較的安心できると思います。また、規模の小さい家族経営の生産者の方が、比較的に小回りが利いて搾油までの時間を短縮できるということもあります。

たとえば、このプライムオーリオのカーサグラッツィア農園のオリーブオイルだと、酸度が0.21です。

その他、単一種のオリーブだけを使っている「モノクルティバル」のオリーブオイルは比較的品質が良いという話がありますが、これも収穫時の理由からだといわれています。また、オリーブの原産地を特定した、DOP(保護指定原産地表示)やIGP(保護指定地域表示)などの表示も品質の目安になります。

なお、ほとんど見かけることはないですが、低品質な精製オリーブオイルの中には、化学物質であるシリカゲルを使うことで既に酸化したオリーブオイルの酸度を下げる商品も存在しますので、注意が必要です。

酸度だけが評価基準ではない

『良質のオイル=酸度が低い』ですが、酸度が低い事がは必ずしも高品質とは言い切れません。オリーブオイルの品質を判断するために、酸度は一つの尺度になりますが、そもそもの品種によって高め、低めのオイルはありますし、それ以外にもポリフェノールの多さ、産地によるオリーブの独特の甘みやエグ味など、好みはそれぞれです。

そこで、この酸度は一つの目安として、実際に美味しいエクストラバージンオリーブオイルを食べ比べてみて、お気に入りの一本を見つけることをお勧めします!!

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