オリーブオイル『健康効果5選』
健康効果で名高いオリーブオイルですが、実際どのような効果があるのでしょ言うか。今回は、オリーブオイルの効果を5つご紹介します!
オリーブオイルは他の油よりも健康的だと言われますよね。
その秘密は、搾油の方法にあるんだよ!
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ほかの油と違ってオリーブオイルだけが健康にいいと言われる理由

本物のエクストラバージンオリーブオイルはオリーブの果実そのものを搾った後に、油分を分離させただけの果汁で、 いわばオリーブのフレッシュジュースです。普段私たちが連想するギトギト『油』の概念とは全然違うと思います。
普段スーパーやコンビニで目にするごま油や菜種油、綿実油やピーナッツオイルなど、多くのオイルは植物の種から搾油(シードオイル)されていますし、溶剤をつかって油を抽出するサラダ油もあります。その点、エクストラバージンオリーブオイルはオリーブの搾り汁なので、健康的かどうかも一目瞭然だと思います。
ちなみにオリーブは世界に1,000種以上あるとも言われており、油の含有量は品種や収穫時期によって異なります。成熟前の青い実だとオイルの含有量が少ないですが、ポリフェノールが豊富です。成熟が進むと色が青から紫、黒と変化し、色が濃くなるにしたがって、油分の含有量は増えていきますが、酸度が高くなりポリフェノールも少なくなります。また、オリーブオイルの含有量は実の重量 (約1~15g) に対して、約9%から多くても約30%と言われていますので、早摘みで酸度の低いエクストラバージンオリーブオイルほど希少かつ貴重であると言えます。なお毎年、11頃に初物のオリーブが収穫されますが、その年最初の収穫されたオリーブから搾油したオイルを『ノヴェッロ』と呼びます。これらのノヴェッロ・オリーブオイルは、大変ポリフェノールが豊富で、かつノンフィルター(もしくは軽くフィルター)で作られるため、オリーブの実の『オリ』が沈殿物として見られ、非常に味わい深いのです。ワインで言うところのボジョレーヌーヴォーのように重要視されており、毎年これを楽しみにする『ノヴェッロ愛好家』も多数存在するほどです!
健康効果5つまとめました

1. 抗酸化・抗菌・抗ウイルス効果
オリーブオイルは、赤ワインやお茶などでも評判の抗酸化成分である『ポリフェノール』を多分に含みます。ポリフェノールはファイトケミカルの一つとして、非常に注目されており、抗酸化作用だけでなく、皮膚を柔軟にしてシワを予防する効果や、保湿成分による美肌効果がありますが、それだけではなくストレスで増える活性酸素による老化防止効果や、コラーゲンの生成を補助してメラニンを抑制する美容効果もあります。
また、特長的なポリフェノールとして、オレウロペインやヒドロキシソールという成分には、抗菌や抗ウィルス作用があることが分かっており、近年のウイルス対策にも注目されています。またこれはオリーブの実に限った事では無く、オリーブの葉にも非常に多くのオレウロペインが含まれているため、『オリーブリーフ』と呼ばれる葉の部分の栄養を濃縮したサプリも流行っているほどです。現在のよう、感染症対策が重要視される社会では、とても有益な成分ですので、積極的に摂取するのが良いです。
2. 便秘解消・腸内環境改善・代謝活発化
オリーブオイルに含まれているオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸には、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進させる効果があるため、便秘を解消する効果もあります。また、オレイン酸は胃や小腸で吸収されにくいため、大腸まで届き、潤滑油となって排便をスムーズにします。また、オレイン酸には胃酸の分泌を促進する働きがあり、胃もたれを防ぐ効果もあります。
なお、オリーブオイルにふくまれる脂肪酸のうち、約70~80%がオレイン酸で、このオレイン酸は体の代謝を活発にして脂肪細胞の増加を抑制する働きもあります。これにより、オリーブオイルには脂肪の燃焼を促す効果があると言えます。
なお、ごま油や菜種油、綿実油やピーナッツオイルなども一価不飽和脂肪酸を含んでいますが、オリーブオイルはとりわけ一価不飽和脂肪酸の含有量が高く、その他の健康面から見ても、エクストラバージンオリーブオイルに軍配が上がると思います。
3. 動脈硬化や心筋梗塞の予防・改善
不飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールを減らす作用があるのですが、一般的に酸化しやすいという欠点があります。しかしオレイン酸は不飽和脂肪酸の一種でありながらも安定した脂肪酸のため、酸化しにくい油といわれています。またオレイン酸は善玉コレステロールは減少させないで、悪玉コレステロールだけ減らす働きがあるため、動脈硬化にともなう心筋梗塞・脳梗塞・高血圧など、生活習慣病の予防に役立つといわれています。また、太りにくい体作り、血行促進と、むくみ予防や老廃物のデトックス効果もあるといわれています。
4 . 血糖値の急激な上昇を抑える効果
血糖値の上昇度合いを表す値としてGI値(グルセミック指数)が代表的ですが、炭水化物を単体で摂るよりも、オリーブオイルと一緒に食べることで、GI値の急上昇(血糖値スパイク)を抑制できることが判っています。
この理由は、オリーブオイルには摂取した食べ物の胃排出時間を遅らせる効果があるため、食後に糖の吸収がゆるやかになるため、高血糖が防げるのです。
5. 美肌、若返り効果
オリーブオイルには美肌効果のあるビタミンEが多分に含まれています。
健康な人の皮膚の細胞膜にはビタミンEが多分に含まれますが、細胞膜は酸化されることで、老化が進みます。しかし、ビタミンEが細胞膜に十分にあると、抗酸化作用のちからで、細胞の老化を防ぐことができます。ビタミンEが、「若返りのビタミン」と呼ばれるのは、この為です。さらに、さらにオリーブオイルに含まれるビタミンEは、体にとって特に有効に働くと言われている、α-トコフェロールが大部分を占めていますので、効果は絶大です。
なお、細胞膜の修復に使われたビタミンEは、ビタミンCを接種することで再活性化されます。また、オリーブオイルとレモンを一緒に摂ることで、肝機能が改善する報告もあるため、オリーブオイルと一緒にレモンを一緒に食べることをオススメします。
まとめ ~最近の研究結果~

如何だったでしょうか?オリーブオイルは神話や聖書の中に何度も登場し、現在も宗教的に重要なアイテムとして扱われています。宗教学的にも民俗学的にも神聖なものとして重要視されてきたオリーブオイルは、中東やヨーロッパを中心として民間療法にも使用されてきた歴史があります。
昔から日本でも、風邪や喉が痛いときには「ネギを首に巻く」などと言われてきましたが、地中海地域では「オリーブオイルを飲む」というほどです。
近年では更に研究が進み、新しい発見も続々とされています。例えば最近の発表では、オリーブオイルの成分であるオレオカンタールは癌やアルツハイマーの予防に効果があるだけでなく、風邪薬などに配合されている抗炎症薬の成分イブプロフェンと似た作用があることも判りました。また、ギリシャやイタリアに代表される、地中海沿岸の食習慣が健康で体にいい!との事で『地中海式食事法』のオリーブオイルがブームになりましたが、まだまだ隠された効果があると思います。オリーブは、紀元前6000年以上も昔から栽培が始まり、食用に美容にと人々の生活の中で根付いてきた長い歴史や逸話のある油ですから、今後の新たな健康効果の発見にも期待大だと思います。
知れば知るほど、奥が深いオイルだニャ!

自然で健康的な、スローライフスタイルを志すライター。人生を愉しみ、明るく健康的に過ごす事を目標に、イタリアンスタイルの健康、生活情報を発信しています。
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