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腎臓に良い食べ物、悪い食べ物とは?

普段から意識することは少ないかもしれませんが、腎臓は美容と健康に非常に大きな役割を果たしています。腎臓には血液をろ過するフィルターとしての役割があるため、上手く働かないと、手足がむくんだり、立ちくらみや貧血が起こりやすくなったりするだけでなく、様々な不調が表れます。そこで今回は、腎臓のパフォーマンスを維持向上できるような食事内容と方法、良くない食べ物をご紹介します!


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腎機能の低下は様々な問題が有るんですね!

腎臓はとても辛抱強く、自覚症状が出にくいから、普段からの心掛けが大切だよ!

腎臓に良い食べ物と、悪い食べ物

肝心(腎)要(かんじんかなめ)」という言葉がありますが、この語源は『肝臓』と『腎臓(心臓の心と書きますが)』がとても大切な臓器であることに由来すると言われています。それほど大切な臓器ですが、一般的な役割やケアの重要さがあまりは知られていない臓器でもあります。そこで、今回は腎臓の機能を再認識して、普段から生活に取り入れることができる、腎臓に良い食べ物の選び方を解説します。

無理なく、美味しくて体に良いものが食べたいニャ!

腎臓の機能と働き

腎臓の位置

 まずは、腎臓の位置を感じてみましょう。腎臓は腰の上の辺りのお腹の後ろ側あります。背骨を挟んで右と左に1つずつあって、形は『いんげん豆』に似ています。ちなみに英語で腎臓はKIDNEY(キドニー)と言いますが、いんげん豆をKIDNEY BEANS (キドニービーンズ) と言います。大きさは直径約10センチ、幅5センチ、厚さは3センチくらいで、握りこぶしくらいの大きさです。大人の腎臓の重さは1つ120g~150gほどで、だいたいお茶碗で1杯分くらいの重さと言われています。

どのような機能があるか?

 次は、腎臓の主な働きです。腎臓の代表的な働きは尿をつくり、体に不要な物質を体外に排出させることです。腎臓にはネフロンという組織が約100万個ずつあり、その一つ一つで尿がつくられています。この過程で血液がろ過され、体の中に溜まった老廃物や水分、取り過ぎた塩分などを尿と一緒に体の外へ排出してくれますので、腎臓は体内の掃除をして、環境を最適にしてくれていると言えます。逆に言うと、腎臓を酷使するとお掃除が間に合わないため、体に悪影響が現れてきます。
 例えば、お酒を飲む際に、塩分の多い『おつまみ』も沢山食べる傾向があるため、夜遅くまでお酒を飲むと、翌朝、手足や顔が浮腫んだ経験はないでしょうか?これは明らかに、腎臓の処理容量を超えて、塩分やアルコールを摂取している証拠です。その他にも、腎臓には多くの働きがあり、細かく分類すると数百種類以上の仕事をしているといわれています。

腎臓の主な働き

  1. 解毒した老廃物や、余分な水分を尿として排出する
  2. 体内の水分量やナトリウム、カリウムなどのイオンバランスを調節する
  3. 血圧の酸性、アルカリ性をを適正に調整するホルモン(レニン)を分泌する
  4. 造血ホルモン(エリスロポエチン)を分泌して赤血球をつくる
  5. ビタミンDを分泌させて、骨を丈夫にする
腎臓機能の低下

 人が眠っている間も不眠不休で働いてくれる腎臓ですが、上記のように実に多くの働きをしてくれています。しかし、機能が低下すると老廃物がうまく排出できなくなったり、体に必要なたんぱく質まで尿と一緒に排泄してしまったりします。自覚症状がない場合がほとんどですが、以下のような症状が代表的です。

  1. 手足がむくむ
  2. 体が酸性になる
  3. カリウム値が高くなる
  4. 貧血になる
  5. 血圧が上がる
  6. 骨がスカスカになる。

 また、日本腎臓学会および日本腎臓病協会理事長の柏原直樹先生は、生活習慣の変化、高齢化を背景に『腎臓病』が増加しているうえ、腎臓病は脳卒中、心臓病、認知機能障害とも関係しており、国民の健康寿命を損なう要因にもなっていると述べています。
そこで、普段から肝臓をメンテナンスする食生活を見直すことは、非常に重要になります。特に、腎臓に負担をかけない食事を心がけ、過労をさせないことが大切です。ここからは、腎臓に負担をかけない『良い食事』と、腎機能を悪化させる『悪い食事』をご紹介します!

腎臓に負担をかけない食事方法3つ

1、酢や香辛料を上手に使う

 前述のように、腎臓はろ過の装置であるため、腎臓に『良い』食事とは、腎臓に負担が無く、優しい食事をすることです。具体的には、ただ食塩を減らすとなると、食事が少し寂しくなるため、塩や醤油などの調味料の代わりに、だし、酢、薬味、スパイス、ハーブなどを活用して、うまみや酸味、辛み、香りなどで味付けすると、食塩の量を減らすことができます。これらを使い分ければ、毎日でも違った味を楽しむことができ、日々の食事を充実させることにもつながります。

2、効率よくカロリーを摂る

 前述のように腎臓は、タンパク質を分解する臓器ですが、タンパク質の摂取量が多すぎると分解が追いつかず、負担が増えてダメージが蓄積することでで、腎結石などのリスクが高くなると言われています。また、腎臓病の患者は蛋白質の制限食を要求されます。しかし蛋白のみ制限してしまうと、カロリー不足になることで、過度に痩せて体が弱ってしまうばかりか、筋肉を分解して栄養にしてしまいます。さらに、自分の筋肉を分解して蛋白質として使用する際にも、腎臓が働く必要があるため、メリットもありません。つまり、蛋白質を制限したりする際にも、カロリーの適切な補充が非常に大切なのです。

3、尿酸値を上げない

 血中の尿酸値の高い状態が続くと、腎臓にダメージを与えることに繋がり、尿酸がうまく排泄されずに、血液中の尿酸値が高くなります。 また、尿酸値が高くなるほど腎機能が悪くなる悪循環を引き起こします。
特に、肉や魚に多く含まれるプリン体は腎臓で分解されて尿酸になりますが、何らかの理由で尿酸を体の外に出しにくくなっていたり、プリン体をたくさん含む肉類や魚類などをとり過ぎたりすると、血液中の尿酸値が高くなってしまいますので、注意が必要です。プリン体は、水に溶ける性質があるため、煮込み料理、しゃぶしゃぶにするなどして、水に逃がしてから食べる方法がオススメです。

肝臓に良くない食事3選

1、アルコール

アルコールの摂りすぎが身体に悪いことはよく知られており、度を超すと、アルコール性肝炎などで死亡することさえもあります。肝硬変になってしまうと完治することは難しくなりますので、注意が必要です。日本酒を7合ほど毎日10年飲み続けた場合、約20%の人が肝硬変になるとされています。15年以上飲み続けた場合は約50%にも達します。

2、加工食品

ウインナー、ベーコン、ちくわ、魚肉ソーセージなどの加工食品は、脂質に加えて塩分も多く含まれているものが多いため、摂りすぎには気をつけなければいけません。ちくわなどの練り製品やパンに含まれる『隠れ食塩』にも注意が必要です。脂質や糖質など、肥満の原因になる栄養素を摂りすぎると、脂肪肝になるリスクが上がり、さらに肝臓にも負担をかけます。

3、塩分が多い(味付けが濃い)

腎臓の食事療法で一番大切なのは、塩分を減らすことだと言われています。現在、多くの日本人は塩分過多により、腎臓に大きな負担をかけています。塩分摂取は6g/日以下が良いとされいますが、事実、この分量は現在の日本人の平均的な塩分摂取の半分くらいの量です。

減塩で健康的な生活には、地中海式和食がオススメです!

腎機能が低下している時に避ける食材

1,過剰な蛋白質

前述のとおり、腎臓には老廃物を『ろ過』する役割がありますが、その老廃物のひとつに、たんぱく質を分解した時に作られる『尿素や窒素』があります。そのため、たんぱく質を多く食べてしまうと、尿素や窒素が多く出来てしまうため腎臓に負担がかかってしまいます。もし既に腎機能が低下しているようですと、なるべく負担を減らすためにたんぱく質を控える必要があります。なお、慢性腎炎などの腎臓病に関しては、たんぱく質を制限する食事療法が必要になることがありますが、たんぱく質制限は難しく、中途半端に行うとエネルギー不足になり、筋力が低下してしまう恐れがあります。担当医や管理栄養士の指導を受けてください。

2,過度のカリウム

塩分を排泄する働きがあり、腎臓に良いとされるカリウムですが、腎臓病がさらに進むと、カリウム、リンなどのミネラルを体外に排出するのが難しくなります。腎臓からのカリウムの排出が少なくなり、体に溜まってしまい「高カリウム血症」になります。カリウムが増えすぎると筋肉が麻痺し、最悪の場合は心臓の筋肉が麻痺して、突然死の原因となる心臓の不整脈を引き起こす可能性があるので、すでに腎機能が低下していて、腎臓病の患者さんでは野菜・果物を控えるように言われています。なお、参考までにカリウムを多く含む食品として以下のようなものがあります。

果物
・バナナ
・アボガド
・キウイフルーツ
・さくらんぼ
・メロン
・なつみかん
・もも

野菜
・きゅうり
・いも類全般(里芋、さつまいもなど)
・かぼちゃ
・白菜
・キャベツ
・なす 

コーヒーは?

腎臓が弱っている時にはコーヒーは控えましょう

 コーヒーが腎臓によくないとと言われますが、実際のところはどうでしょうか?平常時であれば特にコーヒーが腎臓に与える影響は大きくありませんが、腎臓の機能が弱っている際にコーヒーを飲むと、悪影響を及ぼすことがあることが判っています。その理由は、コーヒーにはカリウムが多く含まれているためです。カリウムがうまく体外に排出できない状態でカリウムを摂取すると、体内がカリウムで溢れてしまい、高カリウム血症になり、不整脈などの症状が出ることがあるので、注意が必要になります。カリウムそのものは美容と健康に大変有用な成分ですので、なるべくなら日ごろから腎臓のケアをしてあげることが重要です。腎臓が弱っていると感じる時や、遅くまでお酒を飲み過ぎた時、そして夜にコーヒーが飲みたくなった際には、ノンカフェインの大麦飲料『オルゾ』などがオススメです。

コーヒーは腎臓ガンのリスクを低下させる

なお、腎臓が弱った際にコーヒーはあまり良くない一方で、コーヒーには腎臓ガンのリスクを軽減させるという報告も存在します。ハーバード大学医学部の Dr. Jung Eun Leeが53万人の女性被験者と24万人の男性被験者を対象に調査を行ったところ、コーヒーを1日3杯以上飲む人は、1杯以下の人に比べて腎臓ガンになる確率が16%低いとう結果が出ました。この研究によると、 コーヒーには体内のインシュリンへの感度を高める作用があり、これが長期的に肝臓がんのリスクを下げる上に、コーヒーに含まれる抗酸化物質にも、腎臓ガンを抑制する効果が有ると考えられています。

カロリーはどう摂取する?

体を作り、維持するにはたんぱく質が大変重要なことは周知の事実ですが、腎臓が弱まり、さらに慢性腎臓病(CKD)などの症状が現れた場合は、前述のようにたんぱく質の摂取量が制限されることがあります。この場合、多くの患者はカロリーの摂取が難しくなります。 とは言え、健康維持のためには十分なカロリーが必要なわけですから、足りないカロリーは脂質糖質から補う必要が出てきます。 ただし、そのために甘いものや、脂っぽいものを摂りすぎるのは、他の弊害も多いので、お勧めできません。 

オススメはオリーブオイル

カロリーを摂取するためにオススメするのは、オリーブオイルです。このブログを読んでいる読者の方は、オリーブオイル好きの方が多いので、すでにご存じかと思いますが、エキストラバージンのオリーブオイルには、非常に多くの健康効果が有り、蛋白質は含まれません。なお、オリーブオイルは 100g あたりのカロリーは 921kcalも含まれ、たんぱく質は0gなので、超低たんぱくで、超高カロリーな優良食品と言えます。

本物のオリーブオイルを選ぶ方法

オリーブオイルの選び方ですが、味わいの傾向は産地や品種で異なりますので、一言では言えませんが、健康効果と美味しさを一番に考えるならば、できるだけ『良質』で『本物』のオイルを選ぶことをオススメします。以下、オリーブオイルの選び方と、産地による味わいの違いのリンクを張り付けますので、気になる方は参考にしてください。

↓ 良質なオイルの選び方 

↓ 産地による味わいの違い 

まとめ

如何だったでしょうか?人間が栄養を十摂るのに食事は欠かせませんから、日ごろから腎臓に負担をかけない知識と心掛けが大切です。確かに、忙しい現代ではライフスタイルによっては外食が増えてしまい、食べる量や時間がコントロールできないことだって多いですが、自分の消化と代謝のキャパシティーを客観的に考慮して、意識的に食事をすることから始めるのはいかがでしょうか。特に、体重が増え続けている人は腎臓にも負担をかけている可能性が高いため、食生活の内容と量、時間に注意が必要です。就寝直前の飲食を避け、何を食べないようにするかまでもを見直し、よく噛んでゆっくり食べるなど、「食事のルール」を作るような習慣も大変オススメです!

体にいい食材を、毎日摂る習慣をつけると良いニャ!


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